レンタルビデオ

月曜の夜が暇だ。
今までならば月曜の夜は「くりぃむナントカ」を見ていたのだが、先週あたりからゴールデンにいってしまったらしい。
まあ、クソつまらない「報道ステーション」からテレ朝とつきあう必要がなくなったのは喜ばしいことなのだけど、おかげで2時間以上暇になってしまった。
そこで、思いきって普段手が出ない2時間映画でも見てみよう、と先週の月曜に近くのレンタルビデオ店に行ってみた。


ビデオ屋にきたのは良いが、月曜に見るべき映画…って何だろう。
もちろん、週の初めなのでいきなり社会派の話はあまり見たくない。
週も始まったばかりなのに、火曜日から「世間にはもっとやらなきゃいけないことがあるはずなのに…」と中二病をぶり返して仕事ができないなど、会社が許してくれるわけがないのだ。
明日以降、会社での自分の立場のことを考えると、やはり脳みそが吸われていくような、底抜けにお馬鹿な映画がよいだろう。


そこでまず第一候補としてあがったのが「マーズ・アタック!!!」。お馬鹿映画の大傑作だから、どこかにあるだろう…と思っていたのだけど、残念ながらそのしょっぱい店にはマーズアタックがない。
仕方なしにコメディの欄をみていくと「ポリスアカデミー」だの「サウスパーク」だのがおいてある。これだけ変なものがあって何故マーズアタックが…と言いたいのをぐっと抑えて僕が選んだのは「オースティン・パワーズ」。レンタルビデオ店につく直前に車の中で聞いていたのが [Quincy Jones : Soul bossa nova] だったこともあって、これは運命だろうと勝手に決め込んだのだ。


さて、家に帰って早速オースティンを見始める。やっぱりオースティンはいい。なーんにも考えル必要がない。感じるだけでよいのだ。…ただ一回みたらあと5年は見なくていいたぐいの映画であることは、ここに書いておきたい。もし、この日記を読んでオースティンが見たい! と思った人がいてもその点だけは十分に注意するべきだと思う。


しばらくして話は終盤。脳みそもいい具合にカラカラ音が立ち始めた頃、「ザザッ」と画面にノイズが入った。ちょっと早戻しすると、やっぱりまたノイズが入る。さらにしばらくするとやっぱりまたノイズが入る。でもまあ、別に見られないほど酷いわけでもないし、たかだかオースティンなので、映画が終わるまでそのままにしておいた。

映画が見終わったので、せっかくだから…とディスクを確認すると、「ははぁ、さっきのノイズはこの傷だな?」とわかる、明らかに目立つ傷が。
こういうときは返却時にレンタル店に教えてあげるのが親切。元レンタル店の店員として、ディスクチェックの手間を省いてあげようという優しい心遣いだ。優しいぞ、俺。


さて、話は翌日。レンタルビデオ店で返却を行う際のこと。

僕「あの、すみません。これ、ノイズはいるんですよ。で、ちょっと傷ついてるんですね。」
店「あ、すみません ! ノイズどのあたりで入りました?」
ここは当然素直に答える。
僕「あ、終わりの頃にちょっと入ったかなぁ…」
店「そうですか…申し訳ありません。少々お待ちください!」


と言い残してお店の奥へ店員が消えていく。いや、悪いねぇ。そんなお詫びの品なんていいのに…。

店「お待たせいたしました! こちら、代わりのDVDになります! ご迷惑おかけしてしまい、申し訳ありません!」

当然、その店員の手に収まっていたのは「オースティン・パワーズ」。
店員はどうやら、店内からもう一枚のオースティンを探してきたらしい。

僕「あ…どうも…」


と、そのまま受け取ったのだけど、別に見られなくもないノイズのためにもう一度オースティンを初めから見るのはさすがにできない。ごめんよレンタル店の人。別にそこまでしてオースティン・パワーズが見たかったわけではないのだ。年に一度の悪ふざけだったのに…やはり、悪ふざけは良い結果を招かない、という事なのでしょう。うん。


なお、この店にはオースティンが2枚ずつある訳なのに、マーズアタックが1枚もおいていな意という事は期せずして発覚。厳重に抗議したいですな。