Cについて その2

前回はこちら
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=789153599&owner_id=217579

さて、無事に鍵も探し終わったところで車の掃除に復帰。
捜し物をしている間に洗った車が良い具合に乾いたので、そのままワックスがけを行うことに。
車両の塗装面がずいぶんざらざらなので、軽くコンパウンドかけてからにすれば良かったかな…、なんて思っているとまたもやCくんが近寄ってくる。

C「あのさ、悪いんだけど、車洗いたいから、車洗う道具貸してくれない?」
僕「はいどうぞ。はいスポンジ。はい洗剤。」

平然を装って洗車道具を渡したが、内心戦慄した。
おそらく、このまま続けていくとこの後「ワックス」「ガラコ」も貸さなければならなくなるだろう。ケチっているわけではないのだが、ホイホイ貸していると「俺の車が動かないから車を貸してくれ」程度のことは平然と言ってくるだろう。
そうなる前に何とか逃げなくては。

Cくんは水もつけずにダイレクトにカーシャンプーを車に振りかける。そのキチガイじみた行動を見る限り、ますます「車貸してくれ」の危険性が高まる。残念ながらスポンジと洗剤は敵の人質になってしまったが、大を生かすためには小を殺さなければならないことも有るだろう。スポンジと洗剤は名誉の戦死である。僕は車のワックスと拭き上げにを全力で行い、退却することに決めた。


…ところが、そうはいかなかった。こちらの戦術を見抜いたのか何なのか、撤退の暇を与えないよう、波状攻撃を仕掛けてきたのだ。


C「あのさ」
C「薄め液、探してくれないかな」


こちらとしては、もうどうやっても勝てないだろう…と言うことを悟ってしまった諦めモードであったため、適当に受け答えしていたのだが、ここでまた面白い反応が返ってきた。


僕「薄め液って…なんすか?」
C「ペンキとかを薄める…」
僕「ああ、シンナーっすか」
C「な、な、なにいってんだよ!シンナーじゃねぇよ!ら、ラッカーだよ!」


こちらにしてみればラッカーとシンナーなんて、NINTENDO DSNINTENDO DS Lite程度の違いしか無い。ワンダースワンワンダースワンカラーでもいいや。とにかく「シンナー」という言葉に極度の反応を示す彼。その反応に何かを感じながらも、その何かを感じてしまったため、逆に断ることができない…さっさと探して帰るべく、おとなしく再度おじゃますることとなった。


話を聞くと、「薄め液」を使おうとして自分の部屋から持ってきて、居間のテーブルに置いておいたとのこと。で、それが見あたらないらしい。今から使うというのは、当然車の塗装か何かに使うのだろう、と無理矢理自分を納得させて捜索を開始するが、シンナーの瓶なんて…テーブルの上に置いたのが分かっていれば、どこにも行きようがないと思うんだけどなぁ…


C「誰かが持ってっちったと思うんだよね。」
僕「え?あれ?でも、今ここで車掃除してましたよね?」
C「いや、だけどやる奴はやるから」
僕「(つまり、僕も容疑者って事ね…)まあ、とにかく僕も見てないですからねぇ…。そう言えば、シ……ラッカーってどんな入れ物に入ってるんですか?タミヤの奴みたいな小瓶っすか?」
C「いや、一斗缶。ちょっとおれ、もう一回自分の部屋探してくるわ」


彼は、自分の部屋からここに持ってきたアンパンを、自分が洗車している脇を抜けて誰かが盗み出したと思っているわけだ。しかも、一斗缶=18.04リットル(Google電卓より)のアンパン。どうやってこっそり持ち出すのか、むしろこちらが知りたい。しかし、幸いにして一斗缶である。ちょっと探せば確実に見つかるはず。アンパンの吸引しすぎによる彼の妄想でなければ。しかし妄想であった場合は…


C「おおっ!あった!あったぞ!」
僕「ありましたか!どこにありました?」
C「俺の部屋にあったよ!」


俺の部屋…って、持ってきてねーのかよ!