もう半月、経ってしまいましたが、第一回のGUNMA ROCK FESTIVALが終わりました。
pt.2は、僕の舞台裏です。
興味があるかどうか知りませんけど、これ書いておくと色々あとで思い出すことも多いので。
2012/09/21 @mito
フェス前日、僕は前日移動組でした。
なにぶん初めてのことなので確実に現地にいたかったというのももちろんですが、前日深夜に先方に無理を言ってリハをやらせてもらえそうだったからなのです。
音声は大体出力形式が決まってるので良いのですが、映像はPCから出力なのでRGB出力をそのまま直接つなげるのか、スキャコン噛ましてコンポジット出力にしなきゃいけないのか、こればっかりは現地の環境を見てみるまで分からないところがあります。
事前に打ち合わせができればよかったのですが、さすがに茨城と群馬では軽く「打ち合わせ」なんてわけにもいきません…
(音声について:ただ、正直それもどうかと思うことがあります。音響が進化してるのにいつまでたっても機器からの音声出力は赤白アナログって…寂しくないすか?)
そんなわけで前日移動組は僕を含め、178さん、がっきー、ももし、さやぴん(そしてDJ鹿)が、僕の車と178さんの車に分乗して前橋へ向かいます。
しかし、前橋も随分近くなったもんです。
北関東自動車道で水戸から約2時間。
以前車で行こうとすれば優に5時間はかかった距離ですし、電車で行くにも水戸線→両毛線で3時間半の距離。
夜ごはんを水戸で食べてから、北関東自動車道(途中一部東北道)で豪雨の中移動したのに、その日、時間がそんなに深くならないうちに群馬に到着です。
2012/09/21 @maebashi
ホテルは天然温泉付きの超高級ホテル。
やっぱり、ロックフェスの出演者ともなると違いますよ、待遇が。
とりあえず無事到着を祝し、ホテル近くにある歓楽街の中の焼き鳥屋で乾杯。(未成年とこの後ドライバーの僕はもちろんノンアルコールで!)
いやぁいよいよですなぁ…等と話をしていると178さんに入電。
なんと、ドーム側の都合で、深夜のリハができないとのこと…。
しかしまあ、これは仕方ありません。というよりも、こういうトラブルは絶対につきものです。慌てず、騒がず、今自分たちができることを冷静に考えます。
それはとりあえず、焼き鳥を食べることですね。ええ(笑)
さて、乾杯も終わり宿に戻って簡単なミーティング…の前にとりあえず現地を見ておこう!ということで車で10分程度、明日の会場となるグリーンドーム前橋へ。
土地勘のない僕は、ナビに従ってグリーンドーム前橋へと車を走らせていきます。
グリーンドーム前橋は前橋市内を流れる利根川の近くにあるので、ナビによって川の方へ案内されていくのですが、既に夜中なのでグリーンドーム前橋の照明は全くついておらず、近づいてるのか遠ざかってるのか、この方向であっているのか全く定かではありません(笑)
それでもナビを信じ進んでいくと…大きい橋が見えてきました。
いかにも川が近い感じ。
橋にさしかかると目の前が開けて遠くにポツリポツリと、対岸の明かりが見えます。
深夜なので少なめだけど、県庁所在地だけあってまだまだ眠らない人たちもいるみたい。
「へえ、利根川って、上流でも結構川幅広いんだなあ…」
なんて結構遠い明かりを見て考えていたら、対岸のが不自然にかけている部分がある。
!!!!
でけーーーーーーーーー!これが、グリーンドーム前橋!
でかくてわかんなかったですが、グリーンドーム前橋の影で対岸の明かりが一部欠けて見えたみたい。
スタジアムっす!これは完全にスタジアム!
ステージの寸法とか、収容人員とかはさすがに事前にもらってるんですが、そんな数字や写真ではやっぱりわからないっす。ほんとにでかい。外周でいえば多分鹿島サッカースタジアムよりでかい!
正直、ちょっとビビりました。
まあ、直後に「いまさらビビったってしょーがねー(笑)」と思ったわけですが。
グリーンドームを後にした我々は勢いに乗って GUNMA ROCK FESTIVAL 前夜祭会場へ。
会場は前橋Dyverさん。
いきなり遭遇したG-FREAK FACTORYのメンバーにごあいさつして中に入り、前夜祭の雰囲気、音楽を楽しみ、明日への気持ちを新たにして再び宿へ戻ります。
宿に戻ったら、まずは簡単なミーティング。
とはいってもここまで来ると何もありません。
とにかく明日、今までの成果を出し切ろうぜ、というだけ。
…なのですが…
実は、僕はこの時点で最後の映像を作りあぐねていました。
アイディアは178さんからいただいているのですが、作ってるウチにちょっとこれは違うんじゃないかな…と思うところがあり、最終確認をお願いしていたのです。
午前3時の時点で「この流れで行こう!」と178さんと合意し、映像作成開始…の前に、ひと風呂。
何しろ天然温泉付き超高級ホテルですから!
がっきーと一緒に行ったんですが、想像以上に良いお風呂!
いくら天然温泉って言っても、結局はホテル備え付けの風呂だもんなぁ…なんて思ってたんですが、ほんとサイコーでした。
ジャイコやCONNECTIONについての今後、その他面白い話したりしながら風呂につかって明日の鋭気を養った後は二人ともコーヒー牛乳で締め!
そして時間は3時半。
映像を作り始めます。大体一時間で映像が作り終わり、いよいよこれで明日、本番を迎えるだけになりました。
2012/09/22 @maebashi
翌朝六時。
178さんからの電話で目覚めた僕は、178さん、がっきーの3人で再びグリーンドーム前橋へ向かいます。
機材搬入と、簡単なリハーサルを行うため。
ところが、ここでも映像のリハができず。
どうやら、映像機材担当の方が若干遅れている模様。
一旦DJの音出しを終えた178さんとがっきーを車でホテルに送り届け、再度僕だけグリーンドーム前橋へ。
戻ってきたのですが、担当の方がまだいらっしゃらず、映像出力確認はまだ出来ないとのこと。
あと、30分しかないんですけど!(汗)と思いつつも、ま、僕が慌ててもどうにもならないもんなぁ…と朝ご飯を調達したり色々してたら、担当の方到着。
そんなこんなで映像の出力が確認できたのは開場の15分前。
時間的にはギリギリになっちゃいましたが、きっちりチェックできたのでよし!VJ担当の方とも事前に出来なかった打ち合わせをして、一旦おやすみなさい!
…ところが、寝る間もなく水戸から当日組が到着!
物販担当班のOCHI、娘、ゆにぞん、そしてMikeさん、出演者であるスズケンさん、ダバさん。
これで今日のスタッフは全員集合です!
(僕は知らなかったんですが、この時ゆきにゃあとmaiもグリーンドーム前橋に到着してたらしいっす)
朝一、雷神ステージのオープニングアクトである高崎頼政太鼓さんを拝見し、控室へ。
頼政太鼓さんのトライバルなリズムはフェスの始まりに本当にふさわしいもので、最高のアクトでした。
いよいよ、はじまりました。
ただ、気持ちがブチ上がったのと同時に、落ち着きも無くなってきました(笑)
グリーンドームのロビーに座ってパソコンで映像を眺め、一人イメトレを始めます。
でも、さすがに昨日ほとんど寝てないだけあって…眠いです!
うつらうつらして、飲食ブースの方へ行ったり。戻ってきてまた映像を眺めたり、外へアイスを食べに行ったり、戻ってきて映像を眺めたり。
自分でやってみてわかったのですが、ロックフェスに出演するのって、思った以上に大変です。
裏でケータリング食べてビール飲んで、アーティスト仲間とおしゃべりして、自分の出番になったらやることやって終わったらまたおしゃべりする…というようなイメージでおりましたが、そんな楽ではないっす。
もちろん知り合いのアーティストさんなんていませんよ!ってのもありますけど(笑)
自分の出番にぴったりくるように気持ちを持ちあげないといけませんしね。
ただ幸いにも、どれだけ緊張しようとも時間は退くことのできない場所へと進んでいきます。
あの時間が永遠に続いたら…多分発狂します(笑)
控室へ戻ると、パフォーマー陣が最終確認をしていましたので、僕も服を着替え出番に備えます。
風神ステージ(DJ)では、DE DE MOUSEさんがプレイ中。
これが終われば風神ステージ(LIVE)でFATPROPさんが始まりますが、風神ステージは LIVE / DJ を交互に行うため、DJステージでは FATPROPさんの間に次のAct…DJ 178のセッティングが始まるのです。実質これが178前、最後のアクトです。
DE DE MOUSEさんが終わり、DE DE MOUSEさんの機材がステージから下ろされ、DJ 178の機材がステージ上に運び込まれます。
僕もステージ裏にVJ用のPCを用意。
いつも以上に念入りに電源接続を確認、VGAケーブルを固定するねじを締める手にもいつも以上に力が入ります。
途中、スキャンコンバータが見つからないという問題がありましたが、スタッフさんにお話したらすぐ見つかって、無事スタンバイ完了。
ソフトを立ち上げ、映像スロットを確認。
FATPROPさんが終わるまでその場でじっと待機します。
FAT PROPさんが終わり、いよいよDJ 178がステージに登壇。
178のプレイ開始と同時に映像を送り出します。いよいよ始まった―――――
ところが
映像がスクリーンに投影されていない!?
Macからの映像出力は有効になってる?→なってる
ケーブルの接続はされてる?→接続OK
スキャコンのパワーはOnになってる?→良くわかんないけどLEDがグリーンだから通電はしてる
それからそれから…と、考えられる事象は一気に処理し、それでもやはり映像が出ていない。
ステージに上り178さんに事態を告げ、PAブースへと急ぎます。
PAブースのVJさんに確認すると…映像ソースが切り替えられていなかっただけみたいです。
いや、ほんとによかった…
しかし、このトラブルのおかげで後は安心して映像を出すことができました。吹っ切れた、とも言えますね。
はじまっちゃったし、後はお客さんを上手く盛り上げていけると良いなあ、なんて考えながら。
僕はステージの後ろにいたんですけど、お客さんの顔がばっちり見えるんですね。
そして、「何なんだろうこれ…」というような顔で見ていたお客さんの顔が次第に笑顔に変わって、最後には泣き顔になってしまうというその始終をしっかり見ることができました。
本当に、本当に良かった。
水戸から通算で結構やらせてもらっていますが、今回はなんの後悔もありません。
反省はありますが、後悔はありません。
素晴らしい会場。素晴らしいお客さん。素晴らしい音響。素晴らしい仲間たちと一緒にロックフェスに出演できたことはお墓の中まで持っていこうと思っています。
さて、僕の出番は終わってしばし放心状態。
急げばホルモン、10-FEETに間に合うのですが、もう動けません。
昨晩からの疲れが一気に出て、控室で横になっておりました。
でも、それでも今回の大トリG-FREAK FACTORYだけは見ないと。
とにかくぎりぎりまでゆっくり休み、「10-FEETが終わったら混むから、その前にビールを買え!」という指令を受けつつ本日の本当の最後、雷神ステージへ。
とんでもない緊張感に包まれたバックステージを抜け、観客席からG-FREAK FACTORYが現れるを待ちます。
(初めてフェスのバックステージというものを間近に見たのですが…見ているこっちが吐きそうなくらいの緊張感です。部外者である僕は、長居出来ない雰囲気でした)
G-FREAK FACTORY を見るのは今回が初めてでした。
もちろん群馬が決まってからTwitterやFacebookではチェックしてますし、178さんからも人となりをよく聞いていていました。
やってる人たち、メンバーの方を見たのは昨晩の前夜祭が初めてだったのですが、あまりにもいい人たちだったので、逆にこの人たちがスズケンさんやGackyが言うような神がかったステージングを見せる人なのか、よくわからないままで開演を迎えたのですが…
ライブが始まった瞬間、全身を抑えつけられたように体が動かなくなりました。
目をステージから離すことも、組んだ腕を動かすこともできず、出来るのはただその場に立っていることだけ。
全身の細胞の一つ一つがこの一瞬を見逃すなと、そう僕に言っています。
「第一回、GUNMA ROCK FESTIVALのトリは…G-FREAK FACTORYで行きます」
vo.の茂木さんがそう言った瞬間、全身が震え血が動き出し、このイベントの全て、今日、いやもうずっと前からこのグリーンドーム前橋の為に行われてきたドラマの全てがこの瞬間に集約されたのをはっきりと感じました。
あとはもう一気。昨日見た人たちはやはりとんでもない人たちでした。
アンコールまでを終え、僕にとってあまりに短い、あまりに短い G-FREAK FACTORY の初ライブが終わり、同時にGUNMA ROCK FESTIVAL は幕を閉じました。
その後は機材撤収、178さんから締めの言葉、宿に戻って帰宅組と残留組(僕と178さんですが)に分かれ、残留組は GUNMA ROCK FESTIVAL 打ち上げ会場へ。
ほんとは打ち上げのものすごい話とかあるのですが、全然写真残ってないもんなぁ…
いや、そういうのはさ、心の中に刻んでおくものですよ。
うん。間違いない。
…と、思ったのですが、二次会の模様の一部に僕の写真があったので、リンク!
頼政太鼓さんのblogに、おなかがでっぷり出て、buster君Tシャツ着てる僕が写ってました!最後の写真の左奥ね!
頼政太鼓さん、すげーかっこよかったもんなぁ。
一糸乱れぬ演奏。太鼓の音とリズムは日本人の遺伝子にきっちり刻まれてるんだなあ、ということを再認識。すごいブチ上がりましたもの。
あのかっこよさは、オーケストラに通じるかっこよさです。
http://navy.ap.teacup.com/y_diary/215.html
しかし、ここまでやっといて僕、全く写真撮ってなかったんですね。デジタル一眼レフも持ってったのに(笑)
なにはともあれ、群馬終わって半月、やっとブログが書き終わったので、これにて僕のGUNMA ROCK FESTIVALはおしまい。
次はジャイコvol.9について書きます。まだまだ書くこと沢山だ―。