今日、本当にどうしても許し難い事があった。
こういう事をここに書いてしまうのはどうかと思ったけど、あえてここにブログのエントリを起こした。
この問題は僕としては世間に対して広く問いたいと思っている。
今日は、予定を詰め込んだ一日だった。
本日は午前中にラジオ出演、お昼はブラバ、そしてホームセンターで職場で使うものを購入し、職場の隅々まで掃除機をかけてからの仕事。
(いばミュー、という僕がやっている番組のCMを作成していました。本日時点では未完)
普段出来なかった事を全て終え、家路の途中。
「そういえば明日はイベントで比較的朝早く家を出てしまうのだっけ…」
という事に気づいた。
帰り道のどこかで明朝の食料を確保して帰らねば…と、考えていると職場から程近いところに以前からよく通っているパン屋があることに気づいた。
明日の朝は菓子パンか総菜パンか。とにかく明日の朝の腹をパンモードにし、車をパン屋の駐車場に停め、パン屋へ入った。
そこのパン屋だけではないと思うのだが、パン屋というのは本当に魅力的な商品ばかりが置いてある場所だ。
誰もが「取り敢えず全ての商品を一つずつ」買って帰りたくなる場所、それが良いパン屋というものだろう。
予算も人望もない僕は、3種類あるメロンパンを全て買いたくなる欲求を押え、クランベリーとクリームチーズのパン、カレーパン、クロワッサン、それにあんドーナツを2個買って帰る事にした。
予算と人望のない僕が、あんドーナツだけを二つ買ったのには理由がある。
明日食べる分はもちろんなのだが
「夜ご飯までのつなぎ」
としてあんドーナツを購入したのだ。(他のパンではなくあんドーナツを選んだのは、特にこだわりがある訳ではなく、単にお値段の問題だ)
車に戻りエンジンをかけ、さて、袋から取り出したあんドーナツを食べてみた。
あんドーナツが、粒あんだ。
世の中で、僕が許せないものがあるとすれば「お茄子」そして「粒あん」である。
味は粒あんの方が良い。それは僕もよくわかっている。
しかし、口の中に放り込んだときの舌触り、歯触りといった感触はどうだろうか。
粒あんに残る小豆の皮、あれがすべてを台無しにしてしまう。
歯に挟まるだけならとにかく、小豆の皮が歯の表面にメッキした歯のようにぴたっとくっついた時の感触と言ったら。
女の子とデートしていて、デートの途中、素敵な和菓子屋さんでまめ大福を二つ買って行く。
デートで様々な場所を歩いたが、それは二人の相性がいい事しか確認させてくれなかった。
女の子はその日はもう、家に帰るつもりもない。
そして男の子も期待している。
ホテルにチェックインし、おつまみに二人で一緒に選んだ豆大福を食べながら、コンビニで買って来たお酒を飲む。
テレビをつけ、バラエティをみて笑いあう。
本当に今日はいい日だ。
しかし、コマーシャル中にチャンネルを変えた瞬間、テレビに映ったのはアダルトビデオ。
あわててチャンネルを戻すも、その場に流れる気まずい空気。
どちらからともなく見つめ合う二人。
女の子が目を閉じ、それに応えるように彼女にキスをする。
そしてその運動は少しずつ、少しずつ大胆になって行き彼女のくちびるを割って舌先が彼女の歯に触れたその瞬間
「小豆の皮」
はい、終了。
いい雰囲気が台無しです。
例えば、の話ではあったが、粒あんに含まれる小豆の皮の罪深さの一端でもご理解頂ければ幸いである。
勘違いしないで頂きたいのは、粒あんの「味」がいやなのではない。
あの皮がいやなのだ。
僕の中で餡に望む事項は
味 < 皮
であるからして、粒あんよりこしあんの方が嬉しい。
こと、あんドーナツというのは世間一般のデフォルトは「こしあん」ではないか。
「大福」「きんつば」「どらやき」は代表的な粒あん選手であろう。
だからこそこの三つのものは僕は「こしあん」と明記されていない限り買わない。
大福は好きなので、こしあんの大福を見つけた場合は、必ず購入である。
そして逆に、こしあんの代表選手…というのがあるとすればそれは正に「あんドーナツ」ではないだろうか。異論は認めないが、そうではないだろうか?
寿司屋に行って
「このツナ巻き、ワサビ抜きですか?」
と訪ねるだろうか?
否。
ツナにワサビが入ってるわけないんだから、聞く必要はない。
むしろツナにワサビを入れて提供するというお店があるのならば、それはお店の方が表記しておくべきだろう。
あんドーナツも同様である。
世間一般のあんドーナツはこしあんなのだ。
つまり、粒あんで提供しているのならば「このあんドーナツは粒あんです」とお店の側で明記して然るべきである。
更にもう一つ付け加えるならば、あん業界は怠惰すぎやしないだろうか。
おそらく、江戸時代には「こしあん」と「粒あん」の両方があったはずである。
それ以降数百年経った現在においても、小豆あんのバリエーションは「こしあん」「粒あん」である。
私が一つ提案したいのは、粒あんだが、小豆の皮を丁寧に取り除く粒あんである。
粒あんを普通に作る。
そして、作った粒あんの中に入っている小豆の皮をひとつひとつ丁寧にピンセット等で取り除いて行くのだ。
おそらく、これがあんの完璧な形であろう。
僕はこのパーフェクトな粒こしあんが食べてみたい。
やろうと思えばすぐにでも出来るが、おそらくあんを使った菓子の値段が現在の数倍に高騰するはずだ。
必要は発明の母と言う。
僕は自動粒あん小豆皮リムーバーの開発をのぞむ。
シャリマシーンを作ったオーディオテクニカ辺りが作ってくれそうだが。
あ、ちなみに、あんドーナツはとても美味しかったです。
小豆の皮もそれほど気にならなかったかな。うん。